よくある不具合と解決のヒント!

XJRによくある不具合
  1. 高速道路やサーキットでスピードを出すと振られる。
  2. 60km/h〜80km/hでハンドルから両手を離すとハンドルが振れる。
  3. Rのゆるやかなコーナーでアクセル開けながら曲ると車体がフラフラする。
  4. アクセルを開けている最中にギャップを通過するとリヤサスの動きが悪くはねる。
  5. ハンドルが切れ込む。
  6. コーナーリング中に小さなギャップに乗っただけで車体が起き上がる。
  7. コーナー入口で急激に車体を倒し込むと一瞬ハンドルが振れる。
  8. ゆっくりしたスピードでかるくブレーキをかけると「キーッ」と鳴く。
  9. ブレーキング時にフロントフォークの沈み込みが大き過ぎる。
  10. ブレーキレバーストローク初期がタッチが無く入りが多い。
  11. 低速ではブレーキが良く効くのに高速では効きが悪く感じる。
  12. オイル消費が多い。
  13. アイドリング時に「カチャカチャ」メカノイズが大きい。
  14. クラッチが滑る
  15. シフトのニュートラルが出にくい

以上の症状はトラブルではありません!
しかし解決の方法はあります。
症状 主な原因 解決のヒント
症状1 リヤタイヤが受けた外乱をタイヤ、リヤアーム、リヤサス、フレーム、等で吸収出来ずにステアリングまで伝わってくる症状。

●同じ外乱力でもタイヤ幅が広いほど車体を左右に振る力は大きくなる。
●同じ路面でもスピードが上がるほど外乱力は大きくなる
  • リヤサスの伸び減衰の過大
  • リヤアームの剛性不足
  • フレーム剛性不足
  • リヤタイヤの空気圧不足
  • リヤタイヤのトレッド剛性過大
  • リヤタイヤのマッチングの悪さ

  1. ステアリングダンパーは効果がありません
  2. リヤサスのセッティングは伸減衰を少し抜いた方が多少良くなりますが解決にはなりません
  3. リヤタイヤの空気圧を上げてサイドウォールの剛性を上げてやると多少よくなります(しかし初めから剛性の高いタイヤを装着した方が良いと思います
  4. 現在リヤタイヤに振られにくいタイヤを装着すると解決します  現在振られにくい事を確認しているタイヤは、メッツラーのレーステック ・ ミシュランのパイロットパワー、パイロットロード、パワーレース ・ ブリジストンのBT014などです。
症状2 フロントタイヤが受けた外乱にステアリングが共振して振れだす症状。

●フロント荷重が重いほど、フロントフォークの沈み込みが多いほど振れだすスピードが低くなる
●フロントタイヤ、ホイールが重いほどフロント荷重は重くなる
  • ホークスプリングのレート不足
  • キャスターの立ち過ぎ
  • フロントタイヤの変磨耗
  • フロントタイヤの空気圧不足
  • フロントタイヤのマッチングの悪さ
  1. Fタイヤの段付磨耗でよく出る症状ですが、タイヤによっては2000kmほどの使用でこの症状が出ます。
  2. フォークスプリングを固めると多少良くなる
  3. フォークスプリングはイニシャルではなくレートを上げたほうか良い
症状3 リヤアームがねじれリヤサスが左右バラバラに動くと出る症状
  1. 「リヤアームの剛性」と「リヤタイヤのグリップ力」とのバランスが悪いと出やすい
  2. リヤサスを硬くすると多少良くなるが、リヤアームの剛性を上げるとサスを柔らかく出来る
  3. リヤアームのピボットの剛性をあげると多少良くなるが、あげ過ぎると乗り味が悪くなる
  4. リヤアーム取付け部にガタの有るやつは問題外!!(そこからまず直して下さい)
症状4 アンチスクワット効果が大き過ぎる症状

●リヤの車高を上げてリヤアームの垂角が大きくなるとアンチスクワット効果が大きくなる
●エンジン出力が上がり加速力が大きくなるとアンチスクワット効果も大きくなる
  1. リヤサスのピボット位置を下げるとアンチスクワット効果が小さくなる
  2. エンジンのマウント位置を上げるとアンチスクワット効果が小さくなる
症状5 キャスターの立ちすぎ又はフロントタイヤの特性で出る症状

●フォークの突き出しを多くするほど大きくなる
●リヤの車高を上げるほど大きくなる
●フロントタイヤのプロファイルが急になるほど出安い
  1. フォークスプリングのレートを上げ沈み込みを少なくすると良くなる
  2. ステアリングダンパーを効かせるほど小さくなる
症状6 リヤタイヤの特性による事が多い
  1. タイヤは好みにより評価がさまざまなので、色々試してみると楽しいですよ!
症状7 フロント回りの剛性がGに耐え切れずに出る症状

●フロントタイヤのグリップ力が大きいほどで安い
●倒しこみスピードが速いほどフロント回りにかかるGが大きくなる
  1. スタビライザーを付けると多少良くなる
  2. ステアリングダンパーを効かせると多少良くなる
  3. ステムの剛性を上げるとかなり良くなる
  4. トレールを小さくした方が出にくい
症状8 ブレーキパットの共振音

●ヤマンボキャリパーが出やすい
●パットの当たりが付くと出安い
  1. ディスクプレートがキャリパーの中心に来ているか確認。来てなければシムなどで調整
  2. パットの裏側にシリコングリスを塗布
  3. どうしても直らなければディスクプレートをフローティングして下さい
症状9 ’94〜’99の特性です

●フォークスプリングレートが低い
●フォークオイル油面が低い
  1. スプリングレートを上げる(できればシングルレートが良い)
    • オーリンズか’00のスプリングがお薦め
  2. 油面を上げる
    • 100mm〜110mm
    • スプリングレートを上げた場合#15〜#20のオイルがお薦め
症状10 はっきり言ってSTDマスターの性格でしょう リザーバータンク別体のマスターへ交換をお薦めします
症状11 これもはっきり言ってSTDブレーキパットの性格です ’00モデルはそこそこ良くなっています。
しかし所詮STD高速からのブレーキングではやはり少しあまい
  1. フェロードSSパット
    • ブレーキが低温時、効きが非常に悪い
    • 温まると、低速から高速まで大変良い
    • 低速から高速までコントロール性がよい
  2. ベスラのグリーンパット
    • 温度に関係無くブレーキング初期のくいつきが大変良い
    • コントロール性がイマイチ
  3. パフォーマンスフリクションのカーボンパット
    • 効き具合、コントロール性とも大変良い
    • 価格が高い
  4. ジクー
    • サーキット走行前半は申し分ないが後半、熱を持ちすぎると効きが悪くなる気がする
  5. メタリカ スペック3
    • 効き具合、リリース感、コントロール性、寿命などどこをとっても素晴らしい
    • 価格が高い
症状12 ピストンクリアランスの過大やリングの磨耗、オイル劣化など ’94型はピストンクリアランスが広くオイル消費が多いバイクがよくある
  1. 15W−50くらいのオイルを入れると多少良くなります
  2. エンジンが暖まって白煙を吐くようならオーバーホールが必要です
  3. 若干のオイル下がりだったらオイルをチタニックに変えただけで治った経験があります
症状13 バルブクリアランス不良の場合もあるが、ほとんどの場合
バルブリフタークリアランス不良が多い
  1. オーバーサイズバルブリフターが販売されています
  2. オイル粘度を上げると多少良くなります
症状14 フリクションプレートの寿命の場合もありますが
エンジンオイルが原因の場合があります
  1. 4CRはノーマルキャブでは滑らなくても、TMRやFCRを装着すると滑りやすくなります
  2. オイルキープなどに使われているエルフオイルもキャブを交換すると滑る可能性があります
症状15 ほとんどの場合エンジンオイルのマッチングです
  1. オススメはチタニックの15W-50です マッチングの悪いオイルは沢山知ってますが公開しません


次回も随時原因の説明と解決方法の
ヒントを掲示します。 ご期待下さい!!